地のめぶける 2

七つまで生きられないと角占に言われた”濁り”の末娘も無事に成人を迎えて、一番東の山を一つ任された。
言葉の通じない獣のほうが多いといわれ皆のほしがらない極東の山脈だが、告げられた時の誇らしさを眞白はまだ覚えている。

今年成人できたのは7人だ。
一番「地の主」になれそうな”透け鋼”の青鋼は大陸の端、西側へ行くらしい。彼女は体が丈夫だ、きっとまた会えるだろう。”氷石”の水鏡は南の、海に囲まれた岬だと大変喜んで走って知らせに来た。いつもよりも二倍三倍のはしゃぎっぷりで、痛いほど腕をぎゅっとつかんで目を輝かせて報告してくれた。孫柘榴は湖のほとりの、金蛍は北の岩だらけの山をそれぞれ任されたそうだ。「誰もいないだろうから思ったよりも気軽でいいかも」と肩をすくめておどけて見せる彼らはちょっとほっとしていた。月靄は?と問えば耳の早い水鏡が遠くの方から本人を連れてきて東南の島々だと叫ぶ。この仲間の中では一番調整が難しそうな土地だ、あぁいやだと行く前から落ち込み気味に見える。
村の端に据えた、いつものお茶飲み場に儀式が終わった順に集まっては自分の場所を、隣や山脈の主の噂を交わす。許されるようになった新しい香や衣の模様を試したり、太刀の結びや舞の足を確認し合ったり……口には出さなかったけど、皆がそれぞれ別れを惜しみ合って、日が昇るまでお茶飲み場から誰も帰ろうとしなかった。別れた先のことも、口にはしなかった。
眞白が一番気にかけていた黒針は前の噂通り川に挟まれた珍しい土地へ向かうらしい。あの家は変な土地が多く、この前帰ってきていたおじさんなんか海の底なんだって、と昨日からささめかれていたとおり。黒針は自分のことを話さないから、こっそり儀式の端で隠れて聞いたのだが、やはりお茶飲み場でも話してくれなかった。黒針から話してくれるまで待ちたかったのだが、時間はもうない。
成人の儀が終われば旅支度だ。そして主仕えが順調になればなるほど集落へ戻ることも年々少なくなるだろう。主になれば、戻るどころか土地をでることも許されない。日が昇りきった頃、それぞれの家に向かう路地で、じゃあねまたねと短い別れの言葉を交わした。
誰もさよならは言わず、けれど振り返るものもいなかった。

未だ作られたばかりの世界、色々なものが色鮮やかに駆け抜けた時代はまだはっきりと境の決まっていない時代でもあった。
生物内の種だけではなく、モノとイキモノの境さえも緩やかに広大な土地の上で一つの命、一つの一族として名乗りを上げる黎明期。
獣と獣の境に生まれた”毛皮髪””耳持ち””鰭の民”…植物と獣の子ども達である”根付き””繁り葉”……生き物の形をとる”生き石”…
その一種、石雑じりの”角持ち”とそのあたりのモノたちが呼ぶ種族の中に眞白は生まれた。
赤い色の角が多いから”赤芽”、濁りのある角を持つ輩が生まれることが多いから濁り、と素朴に呼び合う角持ちたちから見ても
生まれたばかりの眞白の角は見事に白く滑らかで、薄く七色の光を弾いていた。だから、眞白。名前はすぐに決まった。
けれどそのきれいな鉱物は他の角持ちの角とは作りが違っていたようで、柔らかく雨や日差しですぐに色味が変わり、表面は簡単にひび割れた。
角の丈夫さは本人の生命力……角占に言われなくても、眞白の親は「いずれ死ぬもの」と覚悟を決めて日々を過ごしたらしい。この年生まれた中で一番綺麗な、でも一番役たたずな娘。それが眞白だった。
けれど、眞白は死ななかった。運が強かったというのかどうかはわからないが、流行病にもかからず大きな怪我もせずに育ち学びも終えた。
自分が弱いから自分で生き延びられるようにと、眞白が選んだのは身体を癒す学であった。親の献身的な手当を見ていて「だれかの役に立ちたい」思いが人一倍強かったからかもしれない。
簡単な手当から薬草、癒し、そして苦しまないようにする術を黙々とその身に吸収して育てば自然と得意なことも出てくる。
命を見つける勘と仕留める技術の揃った眞白は数えで十を過ぎる頃すでに村で指折りの猟師と評判になった。評価されれば楽しい、野山を駆け回るうちに角はひび割れ輝きを失ったが、体は肉もついてとってくる獲物も薬草も増えた。
仕事が増えて体力がついて、家を出ることも増えて友達も出来た。そして、友達たちが抗えない死に飲まれていくことも多くなった。角持ちは大木のごとく長生きする。しかしそれは成人以降の話、幼い角持ちは病に弱く、怪我に弱い。大人の角持ちが一週間で治せるほどの角の欠けでさえも命取りだ。
幼子の死はよくあること。でも眞白は子供で、眞白にとってはかけがえのない友達で、理解できるのは自分の無力だけだった。親の恩に報いることも友達を救うこともできなかった。今でもその無力感は大きく、眞白の隅で足を引く。求められなければ手を出しても苦しめるだけだと、眞白の手を止める。
とうとうそれは克服できないままだったなと、秤や薬の端材を鞄に詰めながら眞白は苦々しく笑った。



空のひらける 2

真っ赤に燃える火の水が、白い煙を吹きだす。うねりながら闇の中を沈んでいく。
煙は粒となり、粒は濃淡を作りながら浮き上がっていき……火は固まって眠りについた。粒たちは雲になり、初めての雨が降った。
そのころに、旦那様たちの形ができたのだと。そう知っている。
火たちが作った固い地の皮は身じろぎをするたびに高いところと低いところを作りだした。低いところに雨が溜まり、海や川になった。
大きな力から旦那様たちが別れて一つの魂として丸まって、自分の形を作り世界の輪を回すお仕事を与えられた。
そして、そのお手伝いに旦那様は「私」を作った。ずっと、ずっと前のことなのだ。

「私」に与えられたのは、流れることだった。風に流され山肌に触れて天辺を撫でちぎれて、また別の海の上。
雨になり、地に落ちて土の中を通り、石に露と宿り滴って川を成して海に帰り、日に照らされてまた空へ。
様々な土地を見下ろして空に横たわり、様々な気候に姿を変えて岳の間を巡る。違う土地を旅した「私」と交わりその記憶を心を気持ちを感覚を共にして一つの「私」にまた戻り、進む。
旦那様より他の方々は「雲」と呼んでくれる。「風」達は土地によって性格が違うけど、「私」と同じ作り方の仲間だ。空は風達でできているからどこに行っても独りではない…寂しくはなかったし、感じる全ては共有されて言葉もいらなかった。伝えたければ混ざればいい、個というものはなかった。

どれほど混ざり合ったころだろうか。
見下ろす地の皮の表面に緑色の動くものが生まれ、風たちの色が変わり始めた。動くものたちは「私」を必要としているらしく、旦那さまからも新しいお役目としてそのイキモノたちの中をなるべく通るようにと伝えられた。
動くものはどんどんと増え、手足が生えたり巣を作ったり瞬く間に形を変え増えていった。モノたちは海となった「私」の中から地へ這い出し、歩き、立ち上がった。驚くほど速く生まれ、驚くほど早く死ぬモノもいれば緑色のものと同じくらい長く生きるのも、「私」に話しかけるものまでいた。
「私」以外の意志と触れるのも、モノたちの中を通り抜けるのも楽しかった。彼らの中から見る「私」は同じものとは思えない程違う姿尾を持ち、時に糧となり時に敵となった。冷たく固まった「私」を憎まれるのも、清流になった「私」に感謝されるのもキラキラするような心地だった。
ある動くものは「私」みたいに塊を作って暮らした。生まれて泣いて笑って戦って…何より彼らは互いに皮の袋に入っているから混ざり合えないようで、心を伝えるのに音やにおいを使っていた。特に音には限界があったから、すれ違ったり争ったりする。けれどその音は時々「私」や旦那様方を震わせるほどの波を起こした。この音を使う不思議な生き物を旦那様たちも私も風もとても気に入っていた。

…その年はたしか、嵐の役を任されて東の海で空に上がったんだ。
熱い海の上でまた雲になり、渦を巻く風に乗って暖かい空気の縁を唸りながら進んでいく。陸地に足をかけて、雨を降らせながら小さく、小さくなって……冷たい風たちにこねられ、だんだんと体が縮んで……拵えた嵐の終わりの最後の雨の一粒に「私」をかき集めて地上へと落ちていく。

地平を覆えなくなった「私」の隙間から大地の初めに見た火のような色の光が差し込んで、空気ににじんで影が紫色に染まるころだった。
落ちて、落ちて、落ちて―――地面に、つくんだと思ってたんだ。

ぽとんと落ちた先は柔らかくて―――気づけばそれはイキモノの口の中。それが、一番最初の黒との出会い。

地のめぶける 1

 ふぅ、とひとつ。息を吐く。
すぅ、とふたつ。息を吸う。

―――この喉を通る薄い空気すらない時代に、あの子は生まれたのか。灯火だけが揺れる洞の奥で寝ころびながら、眞白は出会いの前を思う。
私を真逆の色で呼ぶ子、確かに私の一部を成す片割れ。ただ一人……ただ一人私の歌を舞い踊る子。
冷たい水の滴りが伝う天井の向こうにあの子と出会った宵の空を思いながら過ごす孤独の日々は、まだこれからも続くだろう。
息さえしていれば、この体の中に水さえあれば、きっと。どんな姿であろうともあの子は、私のもとへ来る。
だから、私はいつまでもあきらめない。一目、もう一度会うまでは。

ふぅ、と大きく息を吐く。すぅ、と小さく息を吸う。

見逃したりなんかしないよう、この瞳だけ見開いて。

 

空のひらける 1 

一つ数えて、前を向く。
二つ数えて、立ち上がる。


―――落ちる、加速しながら。
―――落ちる、ただひたすらに青の中を。

風に…「私たち」に逆らう自分の体躯を感じる。確かに今、「私」がある。
自分があることは、別れではないことを教えてくれたあなた。
ひとりとひとりでいることは、分かり合えないことではなく触れ合える、確かめ合えるということを見せてくれたあなた。
ねぇ、今どこにいるの?どこでもいいや、絶対、「私」が迎えに行くから。

もう一度であったら、また始めよう。何度だって、夏を運んであげる。


待ってて、今、やりなおすから。
また白くまぶしい陽の当たる場所で、笑おう。



大宮中級講座に行ってきましたヾ(*‘ω‘ )ノ

ご無沙汰ぶりです!
全く文章仕事に着手せずに一、二月放置でしたが皆様お元気でしょうか?私は元気に1日何故か一万歩程度歩く生活です。事務員ってこんなにハードなんですか……?想像と違いすぎませんか……?


今回はこの度参加させていただきましたさつきのさんの中級講座の模様をお届けしたいと思います。よくぞ直前に滑り込めたな…さつきのさん事前に諸々ありがとうございました。
詳細なことは御本人様のブログをご参照くださいっ。

あ?山形……?あ、うん、そのうち……5月中には……ね?


会場最寄りの駅には前に1度来たことがありまして、結構大きかったんですのね。「じゃ朝ごはんそっちで食べよー」と前のりで来てたのがワザワザしたのか、おばあちゃんを助けてしまったりするハプニング。根っからのおばあちゃん子はお年寄りにはかてません。
……予想通りというか、予定15分前行動のはずがまさかの15分遅刻をしてしまいました。
  何  た  る  失  態  。
就活時代からそうでしたね……焦ると階段から転げ落ちたりお年寄りに切符の買い方教えたり……

ので、私がついた時にはもう皆様最初の課題「refもふもふ」を終えて「refクリーム」を作っていました。
荷物を置いて朝ごはんカッ食らって合流です。
(顔色まっちろだったらしくてご心配かけました……)
もともと練乳refは使ってたのでクリーム作りはなんとなく大丈夫な気がしてました。汗びっしょりだったのでみんなから元気玉の如くつめつめしたrefクリームも頂いてぺとぺと。
人によってゲルだったりシュワシュワだったり個性が濃いめにわかる気がします。


お次はアイテムを使って講師まで届かせる練習。1:1で向かい合い、観客役の方々は生徒のフォローに回ります。それぞれ2周という豪華さでした。
みんな、スカスカだったりぐにょぐにょだったりでw講師にビシビシやられていきます。やられた時のプロテクトの練習でもあるのですが、デコピン……デコピン……
と、かくいう私もアイテム使いが苦手。しかも朝のバタバタでまだ感覚がおぼろ……!1回目は指摘されずとも「あ、こりゃダメだ」状態。へにょへにょのものがノロノローと伸びていく感じで、編んで結い上げてやっとお膝あたりまで行くか行かないかのところをぐにっと講師に曲げられてアウトでした。

あと観客組、特に某Kさんや、チョウチンアンコウとかサンバとか面白すぎですわ。私もノって遊んだけど小学校の牛乳飲んでる時間じゃないんですから。

2周目には皆さん合格してました。私も武器だとやりにくいので包丁をイメージ、すんなり1発でOKいただきました。使い慣れたものの方がイメージ呼び出しやすいですね。


午前中最後の講義は「コードの斬り方、お断り方」。講師が飛ばしたぶっといコードを切って、クリームでひっつかれた所を埋めてプロテクトができたら合格です。
コード切りは話題になって以来毎日してるんですけど……うん……うん……

ぜんっぜん合格できないっ!!!

感覚としてはコードは一息にばっつり切れてます。
そのままひっつかれた所にできたマンホールみたいな差し込み口を処理……できずにあれ?あれっ?としてる間にコードがまた、がちゃん。何度も切って観察してみるうちに、マンホールから腕が出てコードをウェルカムしているのを確認したので講師のさつきのさんにご相談してみると……「中のものが裏口開けてるから入り放題なので中の人強制退去しよう」と。
CallingYouの時もズンドコ抜いてもらったのにあれは一階の住人で一階が潰れたから二階三階の奴が降りてきて、と……いやーー!高層マンションいやー!

残り時間でさつきのさんが上からバルサンで追い出しつつ毎度お世話になってるKさんに体外に巻きとってもらいつつ燃やしてもらって、他の人はバリアで退避してもらいました。地引き網大会、逃げ込まれたらたまらんですもの。
抜いてる最中は長いものがズルズル抜けてく感じ……クラッカーの蜘蛛の糸を片付けてもらってる床の気分です。どちゃっととってもらった(曰く、燃やすの忘れてた(๑>؂•̀๑)テヘペロ)山を「近いから引き取ってもらお」と窓からお隣の氷川神社へ。ご了承頂いているのもすごいですが、窓からぽいでいいんですか?!とびっくりでした。
お昼食べに行く前に氷川神社にご挨拶して、お礼をしてきました。虫の子は佃煮にすると美味しいです。


ひと段落ついたらいそいそとお昼っ!遅刻してしまったにもかかわらずぴったりに出られて何の采配かなーと思います( '-' )
ヴェールというお店を予約していただいていて、豪華なランチ.。゚+.(・∀・)゚+.゚をいただきました。煮込みものが美味しいのなんの。お肉のホロホロでふわふわで……ぜひぜひリピートしたいお店です!パンを毎回温めて出していただけるの本当においしうれしい!


……ご飯中にさつきのさんがぽつりと。どうやら私の中にお住まいの方々についてひらめいたご様子。
詳しく聞いたのを1行でまとめると「昔適当に祀っといたのがまだ残ってる」とのこと……おいいいい先祖おおおお!
じゃあもうまるごと始末しちゃおうか、とご飯後にまた氷川神社へ。さつきのさんと本殿でお参りして……後ほど詳細を説明していただきましたが、大元の契約ごとスサノオ様にお引き取り頂いて(蝗のアフターフォローもバッチリ)、私の系列を書き換えて頂いたそうです。
…………まさかの「お断り方」の実践を社会科見学することになろうとは……本当に盛りだくさんの講習会ですね…………!


お部屋に帰ったら恒例のみんなでヒーリング。時間も場所もありますので今回は時間がたっぷり、贅沢にしてもらいましたー。

…………今回もBGMがいい仕事しましてね、私の番で何故か「土木工事かっ」と激しめベースどこどこの曲を流してくれまして。「重機で更地にしておるwww」と笑いました。

みんなで順繰り、最後にさつきのさんへみんなからヒーリングしてぴったりに全行程終了。Sさんが紅茶を持ってきてくれていたので優雅にお茶をご馳走になりましたー!


毎度ながらこゆい1日を楽しませていただきました。
講師のさつきのさん、
ご一緒した皆様(特に初めましてでハイテンションに巻き込んでしまったHさん)、
担任のりゅーらさん、
お引き取り先のスサノオ様、
ありがとうございました!


キンプリはいいぞっ!!


五行で快適☆メンタルらいふ!(という名のサブミッション)

では基礎がわかったところでいきなり応用に戻りまっす!


おっとその前に、五行のつまりが何故悪いのかを知っておかないと私の物言いに?な人が出ますね。

五行は常に回転しています。

もちろん目には見えないのですが、その人の五行はその人を中心に回っています。
私の体を動かす五行が、私を中心にして回っているんだけど、その私を構成する要素もまた五行から出来ているので周りを回られながら回ってるんです。
動きとしては太陽系の模型なんですよー。
というとかっこいいですが、いうなればコマです。

勢いよく回ってるか、ゆっくり回っていてもバランスが取れているかすれば軸はぶれません。見ていて安心です。
ですがここに上からぽとっと水滴を垂らすと…勢いのいいコマは弾き返しますね、
が、勢いが衰えていたり既にぐらんぐらんしているコマだと、軸が大きくぶれて首振り運動します。
危なっかしいですね、ですめばいいんですけどこの状態のコマって予想外のところに飛んでいったりしません?そうなると危なっかしいじゃなくて危ない、ですよね。
机から落ちたりぐらいならいいのに、ほかのコマにあたってとめたり、人に踏まれて軸が折れたりすると一大事、そうなる前に回転を早くするかバランスを取り戻しましょう。

どっちにしろ詰まってるとそこだけ重いので回らないわかたむくわ、なのです。

というわけなんですよ。おーらい?


ちなみに前回の桃でパワーアップ、というのはですね。
コマの外側にちょん、と白い絵の具のついた筆を乗せるとぶわーーーーっとコマの縁が白くなりますよね?そういうことです。


さて、今回のお話の主役は「効率よく安定させたーいわっ(o゚□゚)o」です。
安定してる=コマがふらついてないっていうことですが、地球の三次元的に考えると
「スピードを維持して重たくなる」か「スピードを上げる」か「バランスを取る」ですね。どれが一番簡単そうでしょうか?

まず、「スピードをあげる」。
一見簡単そうですが回ってるコマにするとなるとちょっと難しそうじゃないですか?
人間に対してもそうです。
それぞれ持っている元のカラダのつくりとか感情の量とか…これ等を変えるとなると相当力技になります。どれくらい力技かっていうと……んなことを都会でするなら会社辞めて山篭りしてこい3年で済むぞ、ってくらいです。違う職業に転職するくらい思い切ってしかも精神的にも肉体的にも生まれ変わるくらいです。
何かに目覚めちゃった人とか強いショックを受けた人、そういう感じですね。
でも覚悟さえあればできなくはないです。

あ、そこまでかわらなくていい?
じゃあ、なにか夢中になれることでキュンキュンしてください。「夜中のテンション」とか「萌萌キュン」とかいうやつです。
これはコマにある意味ブーストをかけてる状態ですので、ものずごいぱぅわーを発揮します。つまりが無く、回転ができる状態の人ならどんどん加速します。
(萌えててもつかれてしまう人は詰まってます)
ブーストエンジンで燃やしているのは自分の体力なのと、いつもよりもスピード維持の腕がいりますがヒッジョーに有効です。繰り返しているうちに点火が楽にもなり、回転が速くなって、かつ軸の劣化も抑えられます。
やっぱり人生楽しんだもの勝ちですね!
ただ、スピード維持の腕がないと「午前二時のラブレター」のような小っ恥ずかしい目にも合いますけどそれくらいなら全然利率いいよ!とかねがね思うのです。

つづいて「コマを重くする」。
動かすのにエネルギーがいりますが、一度動いてしまうと安定感は抜群です。
これは上述の肉体改善と要領は同じですが、あちらはインプットとアウトプットの循環を激しくするのに対して、
「インプットの量を変えることで全体のエネルギー量を増やそう」
という目論見です。
ビーズの穴をゴリゴリ太くするがごとしですね。
必要とするインプット量を確保できる人、そしてその量を消化できる人、あと自分で頑張れる人…つまり
「お仕事しながら資格の勉強できる人」におすすめですね。わたしにはとてもできないこなみかん。
安定感は抜群ですし、影響力もどどんと二倍の倍率ドンで増えていきますが…
動かすのに本当に骨が折れるようになります!
どう骨が折れるのかって…ほら、有名人のお出かけみたいなもんです。

さて、じゃあ「バランスをよくする」。
いつもの頭を維持して…ってなるとこれですね。
足りないところを足して、ありすぎる所を削って…って地道にやるのがやっぱり効率がいいんでしょうね、安全ですし。
感情や体の特定部位を動かすことでも鍛えられますが、現代日本で一番なじみがいいのは「食べ物で補おう」じゃないでしょうか。
もちろん組み合わせることで効果は増すし少量でも効率よく摂取できます。料理って偉大。
ためしてガ○テンとかずーっとしてますもんね…あれで放送されたものを代わる代わるって、献立かんがえるの楽ですよね。

もちろん、食品は漢方でいう上品。いくら食べても死なない、食い過ぎで太っても健康的に太る分には抵抗力や精神・ホルモンの安定が図れますので問題なしというのが僕らの今食べているご飯です。野菜やお肉単品をとっても効果はすこぶるツキですが、その中でもバランス取りの改善に薬効はかばかしいのが…
はちみつ。

甘くて黄色くて思いっきり土ですが、形質的には金(辛で微温、殺菌のミネラル的な成分)と木(蜜自体の性来の気)も配合されていて、魂魄両方を一気に盛り上げます。
複数の行をインプットできるので一気に巡りの量が増えてエネルギーの底上げもできますし、なにより魄を生む土と魂であり魄が克する木とを一気に強化できます。いうなればコマをそっとエアホッケーに浮かすようなものです。
しかもはちみつが持つビタミンや糖分で物理的な肉体の疲労回復も!さっすが蜂の栄養源、物理的に体が弱ってるときや思考がもやもやぐるぐるな時に特に効き目が見られる気がします。
似たような汁に甘酒がありますね、米麹の方です。あれも属性は金、どぶろくと同じく魂魄を魄強めにチューニング&強化します。


……うん、そうなんですよ、回転数上がってるとプロペラみたいにどんどんあがっちゃうんですね、人って。
そうなるとぴゃあああああって舞い上がっちゃったり、ぼーーーーっとして現世のことなんにも手につかなくなったり。狂える詩人ならそれで食べていけますが現代日本にはそんな余裕がないもので。
そういう場合にははちみつはあまり向きません。
というかそれは土が強すぎる人なので後々ケースで紹介します。

しかもそういう人って往々にして魅入られやすかったり目をつけられがちなんです。誰にとは言いませんよ、誰ですか?そんな目で見てるのは。
そういうときはごぼうです。ごぼうというより「根っこを食べる系の野菜」です!
つばつけてくる人たちはやっぱり「食べるのが楽なもの」「あんまり噛まなくてもいいもの」が好きなんです。なんてったって体がないのですし。たとえば白いパン、マヨネーズ、おもち、おかゆ、果物…。
ここまで来ちゃうと桃でバリアー!っていうわけにも行かず(そもそも相手が違いますし)、そうなるともう「生きている実感の強化」になっちゃうわけです。
私たちがなんで人間してるかって、人間したくてわざわざ面倒な人間をしに地球来てるんですよ。
そこをしっかりとして「お前わざわざ今やっと神様やめてここ来とんのやでなにせいって言うんかワレェ」くらいの勢いで庶民になりましょう。庶民の、民草は…地の下に生えてるものを食べます。特にごぼう、大根、人参。豚汁にしましょう、肉じゃがでもいいです。

けどここで注意、芋と根菜の種類をチェックです。
玉ねぎは根っこの部分を食べているわけではありません、ネギの一種なので過剰に服用するとポンポーンとあがりますし心臓に悪いです。
芋はほとんどが地下茎…いうなれば茎を食ってるもんです。おすすめ度は金銀銅でいう銅、今はお前が主役じゃない。
同じ理由でしょうがやレンコンも、お好きなときにお食べくださいねー、今 で は な い。
レンコンなんて繋がりたくない時にあんまり食べちゃダメですって……

つまりうだうだ言いましたが「根っこ」を食べるものをちょっと選んでおいてみてください。沢庵でもいいのよ!
もう一回言っちゃいます、食べるのは「根っこ」です。
そうすると体中から「庶民オーラ」が出ますので選ばれにくくなるかも、っていうのと軸が自然に地面に接していることを求めますのでちょっとホッと一息付けるようになるはずですです。
(…きのこっていうもっと地面にべったり付くものがあったけどそれはそれで。次回。)


さっきっからだめだめ言ってて楽しくないですね、もっと楽しくいきましょう。
根っこ食べて庶民になった!じゃあもっと落ち着きたい!ってなりましたら…「俗物」になりましょう。
「あれ欲しい!これ欲しい!」いいじゃないですか、「あの人好き!この人うーん…じゃあちょっとデート断っちゃお!」素敵です。
自分の感じていることをまず一度受け止め、その上でもう一度状況を鑑みる。
隣の人と話す機会を増やすとか、挨拶。
リア充ってやつです、あいつら実は超最強の生き物なので地球のどこにでも出るんですよ。
あいつらはこんなことは全く知らなくても健康で快適でそこそこドラマチックに生きていきます。
そういうのもいいもんです、たまには這いつくばって生きてみましょう!



まぁそういう私は常に三途の川の辺を匍匐前進で生きてますがね!
こんちくしょう!いいなぁリア充

五行で快適☆メンタルらいふ!(という名の補習)


昨日は皆基礎あると思って前提話すの忘れたよね!

そもそも五行って何?陰陽師とかが使ってるなんか不思議なものでしょ?という認識が強いかと思われますが、一面はあたり。一面はハズレ。

すごーーーーく大雑把に言ってしまうと「昔の人が考えた見えない世界の原子と化学」なのです。

キリストなんて生まれるはるか前の人間も言葉を話して社会を作り、そして「自分たちがなぜ生きているのか」「世界はどうやって作られているのか」を結構必死に考えていました。
世界の作り方がわかれば不作の年も、きびしい環境も変えられるかもしれない……知識がダイレクトに生死に関わってくる時代です。そりゃあもうその時代のエリートがこぞって必死に考えていました。

まずは「世界を形作る要素」は何か……ギリシャ人がアルケーと呼んだ「万物の根源」または「根源的原理」はたった一つとも、対立する陰陽とも考えられてきました。様々な哲学者がそこから生まれ、水だの火だのいやいや数だアトモスだのカオスだのやいのやいの西の方で言われていた頃、東の方では「陰陽と五行」説が採用されていました。
まぁ、言っちゃえば四大元素だって陰陽の対立ではあるんだけど……とかアートマンとか有とかインド哲学とかはまた今度な。うっかり踏み入れると楽しくて夜が開けるから。

まずはじめに0も1も分かつことができない混沌があり、太極という「有」が産まれました。「有」は混沌から生まれたのでその中に「無」を含んでいて、そのうち陰陽に分離しました。
陰の中で特に冷たい(活動的でない)部分が集まりだし、北に移動して水行を生じ、次いで陽の中で特に熱い(活発な)部分が南へ移動して火行を生じました。ここで多い・少ない、寒い北暑い南という比較が生じました。
さらに残った陽の比較的冷たい陽気は陰に引かれ東に移動し風となって散って木行を生じ、残った陰気も陽気に惹かれ西に移動して凝り固まって金行を生じます。
そしてぐるぐる四方の各行を回すうち、おちついた気が中央に集まって土行が生じました。中央ができたので比較で上と下ができて空と大地となってその形質は花咲き、今のような多彩な世界が作られた…
というのが基本の五行の成り立ちです。

根本となる陰陽道の互根・制約・消長・転化・可分といった
「互の中に互が存在して、片方がいて初めてもう片方が成り立つ」
といった道理の上に、5種の基本要素(というよりも状態、過程、形容詞みたいな)行という考え方が加わって
「互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する」
という一応万物の行動を説明できそうな理論が出来上がったのです。

ここまでWikipedia集合知ってすごいですよやっぱ、わかんなかったらぐぐろ、と決意が新たですね。

さて、五行が分かると必然的にその性質がなんとなく掴めます。

冷たいので陰は冬、でそこから生まれた水は受動・凝縮といった傾向があります。ならば必然的に反対の活発・夏・拡散は火です。
冬から夏になるのでその場所にいる木は春に活発になり空に枝葉を広げます。
逆に夏から冬にかけて万物は凝縮を始め実りだし、砂岩が金脈になるころ凝縮は極まって水脈を呼びます。
これが健やかに動いていれば――夏は暑く・冬は寒くあれば植物、動物、土地のすべてが滋養に満ちてその天命を果たす、となるわけです。

これを正しいとするならば、よく言われる「邪」とは何か…
感じるを論ずるに「自分に害のある」ことです。

え?正義ってないの?っておもいますけど、じゃあ皆さんの思う悪い状態ってなんでしょう。人の社会だと難しいですけど、自然で言うと…沼とか、腐った死体とか骸骨とか…異臭がして、なんか体に悪そうで、べとべとで…
つまり、流れが澱んで腐っちゃってる感じじゃないですか?

死んだ肉には蛆が湧きます。
熟れた果実にはカビが生えます。
「陰極まれば転じて陽となる」のごとく、詰まってしまったルートを処理する天命の方々が今日もどこかで一生懸命職務を全うしていますね。
ですが、この方たちの職務は詰まったルートに入ってしまったものを詰まる前まで戻すこと。「私たちが食べてもお腹壊さないように気配りする」ことでは全く断じてありえません。しかも、この方たちのお仕事場は至る所にあって、私たちはそれを一度でも口にすると死にかけます。もう一度言います、死にかけます。
長年の経験を積み重ねた私たちの体はそうならないように「害のあるものにアラームを鳴らす」ことを覚えました。いわく「気持ちが悪いように感じる」…「危険」。
「邪」だったりするのはそういう「天命を果たそうと本能で動いている」子達が何も考えずにかぶりついてくることだったりします。
つまり、便秘してると腐るしくさくなるし虫よってくるよ!!ってことです。でも虫さんたちは本能で動いてるので寄ってきたはいいものの、もっと美味しそうなところに噛み付いてきたりするわけです、その人の腹の肉とか、ほかの人たちとか。

ではかぶりつかれちゃたまらない私たちはどうするか、「かぶりつかれない要素を増やしてその真似をする」のが手っ取り早いと考えました。擬態ですね。
腐らない代表格…五行だと陰陽の極に当たる火・水は言わずもがなですが、火をそのまま食べたり身につけると普通に死にますね。水は良さそうですが、身の内に溜め込む習性があります。腐ってたら口にした瞬間アウトです。

さて困ったところにあるのが…金。
金属は腐りません。錆びることはありますが、その性質は「収める・固定する」なので手入れをすれば元に戻ります。加工をすれば武器にもなって強そうです。
と昔の人が思ったのか知らないですが、金の行に属するものは古来より破魔として用いられてきました。鏡然り、剣然り、その行に類するお香や銀を用いてみたり、お米をまいたり手を叩いたり。
実際金の行を強化することは魄(=今の自分の自覚・カラダの感覚)を強化しますので魂が地に降りてきます。かっちり鎧の中に自分を入れるようなものでしょう。

なかでも庶民にまで用いられ親しまれたのが桃です。
その頃の桃は身が固く、あんまり美味しくなかったそうですがその葉や木には殺菌作用が有り、皮膚病や便秘薬wにも用いられたそうです。まさに安心安全清潔のイメージを口にし取り込んで、魄と体を養い、不要な邪を避けていたんではないでしょうか。
(そもそもバラ科の果物は総じて退魔能力が強く…ま、悪いところもありますが手軽でお勧めです)

ご自宅でちょっといやーな感じの時はももをひとつ、まるかじりしてみてはい
かがでしょうか。

ただ、桃にもひとつふたつ欠点が。
そもそも果実は種が芽を出すための栄養、つまり転化して陽になるためのものなので属は陰、中でも熟れきった果肉グズグズの桃は極の陰の上に転化先の水にとても近い状態になります。魄の強化としては効果は今ひとつな上、イマイチ不安定で逆に虫を寄せます。
また、湿気に弱く、根腐れしやすいので土の行が多かったりちゃんとグラウディングできていない人は逆に開けっ放しになってしまう効果もあります。
桃の葉だって乾燥させないと青酸系の毒を持っていますし。

金だけに諸刃の剣ってか!?